PCを使っていて怖いのが急な停電やブレーカーが落ちることによるシャットダウンですよね。急なシャットダウンはPCに悪いですし、大切なデータが保存できず困ってしまうこともあり得ます。
そんなPCの停電対策に使えるのが「無停電電源装置」UPS。
今回は、「無停電電源装置」UPSの購入までに調べた情報や、ゲーミングPCでも使える商品のレビュー。おすすめの無停電電源装置を紹介していきます。
PCの停電対策・ブレーカー落ちに無停電電源装置(UPS)は最適
無停電電源装置(UPS)がPCに必要な理由は、停電やブレーカーが落ちたときに、正しい手順でシャットダウンするまでの時間を無停電電源装置が稼いでくれるから
です。データが消えたら困る会社のパソコンの停電対策にも取り入れられています。
ちなみにUPSというのは (Uninterruptible Power Supply)の略。
使用できる時間制限がある非常用電源の小さい版という認識でいいと思います。
PCに使用するメリット
役立つシーンや使用メリットは多い
- データ転送中のシャットダウンからストレージを守る
- 録画中の急な停止はHDDを痛めてしまう
- 物理的にコンセントを間違えて引き抜いてしまう
- ケトルと電子レンジを使ってブレーカーが落ちる
- 雷でマンションが停電した
一番メリットが大きいのは、HDD・SSD・メモリーカードやNAS・録画機器などのストレージを守れるということです。急に電源が落ちると、保存するための記憶領域が損傷する可能性が高いので、優先的に守っていきたいですね。
無停電電源装置(UPS)の仕組みはシンプルで、内臓されているバッテリーに数十分間動かせるだけの電力をためておき、非常時はバッテリーを消費してPCを動かしてくれます。
何分間動かせるかは、そのPCの消費電力とUPSのバッテリー残量次第です。非常用の発電機ではないので、何時間もコンセントに繋がずに使用することはできません。そういう用途は非常用のバッテリーが適しています。
PC以外の用途にも適している
色んなレビューを見てみるとPCに加えて、以下のような使用用途にも適しているんだなと思いました。
モニターとPCだけでも十分目的は果たしてくれますが、オンラインゲームなどの場合はモデムとルーターも接続必須です。
仕事で使っていても、オンライン上にバックアップするならネットの維持が必要なので、モデム・ルーター用にもう一つ購入しようと思っています。
注意ポイント
注意点として接続不可になっている製品もあることを知っておいていただければと思います。レーザープリンター・コピー機・ドライヤー・エアコン・掃除機などは接続しないほうがいいみたいです。
無停電電源装置(UPS)の選び方
では、ここからは購入するまでに調べた情報を元に、選び方を簡単に紹介します。ポイントは8つあるんですが特に考えないといけないのは3つくらいで難しくありません。
ポイント
- W数をチェックして合わせる
- 給電方式とコストを比較
- コンセントの数とタイプ
- バッテリー寿命はだいたい3年~5年(期待値)
- 充電時間は気にしない(頻繁に停電するような地域なら短いものを選ぶ)
- 電圧は一般家庭のコンセント100V対応でOK(100V以上の機器を接続するならチェック)
- 対応入力周波数は日本製品なら50/60HzでOK(海外製品なら47/63Hz)
- 置き場所に合わせたサイズ
使用しているPCの消費W数に合わせる
選び方の一番大切な部分は、必要最低限のモニターとPC本体で消費するワット数に合わせた容量の無停電電源装置(UPS)を選択すること
です。
自作PCユーザーなら、組むときに消費電力を計算していると思います。
PCの消費W数が分からない人は、別途ワットチェッカーなどを購入して電力消費を確認してみてください。
そんなに高くないですし、ついでに延長コードとして使える商品もあります。
W数が分かれば商品スペックを確認して合わせるだけです。
注意ポイント
ギリギリの容量ではなく、ゆとりのあるものを選ぶようにしてください。
新品の時は、バッテリー残量100%で十分対応できますが、だんだん劣化してくると使用できる容量も低下してくるものなんですね。容量にゆとりがあるほど、持ち時間が長くなるので、メーカーによっては2倍くらいを推奨していたりします。
3種類の給電方式は安定性とコストで選ぶ
無停電電源装置(UPS)には3種類の給電方式が存在します。
種類 | コスト | 安定性 | 特徴 |
常時商用給電方式 | 低(5,000円台位~) | 低 | 通常時は電源タップと同じ。停電時は蓄電していたバッテリーから給電するため、切り替え時に瞬断が発生するけど、コンパクト。 |
ラインインタラクティブ方式 | 中(10,000円台位~) | 中 | 給電方法は商用給電と同じでも瞬断には強い。電圧変化に強く、電力供給の安定性が高い。 |
常時インバータ給電方式 | 高(60,000円台位~) | 高 | 常にバッテリーに蓄電し続けて、バッテリーから給電するので瞬断が起こらない。大型でコストがかなり高い。 |
コスト重視で、ストレージなど重要な部分ではないモデム・ルーター部分は消費電力も少ないので常時商用給電方式
でいいかなと思っています。サイズもコンパクトですしね。
ある程度の容量やPCを接続することを考えているなら「ラインインタラクティブ方式」以上が選択肢になると思います。安定性を最重視するなら常時インバータなんですけど、W数も多い商品になると6万円以上です。そこは予算と相談です。
コンセントの数もチェック
接続する機器の数に合わせたコンセントの数もチェックしておきましょう。説明書にも書かれているんですが、接続機器は、タコ足配線した延長コードに接続しないでくださいと書かれていました。
直接、何種類の機器を接続したいかによって、選択肢が変わってきますね。写真のように大型のアダプター用に間隔が広くとられている商品もあるので、画像でチェックしておくと安心だと思います。
各メーカーの特徴
選びかたに合わせて、人気メーカーで絞ってしまうと商品選びがかなり楽になります。それぞれのメーカーの特徴をまとめました。
メーカー | 特徴 |
オムロン | 日本の会社。サポートが充実しているので、あんまり知識がなくても購入しやすいメーカー。 |
CyberPower | 海外メーカー。家庭用のコスパのいい商品が多い。専用ソフトも便利。世界シェアはかなり高め |
APC | UPSの世界シェアトップのメーカー。エントリーからハイエンドまでラインナップが豊富。 |
ユタカ電気製作所 | バッテリーの寿命が長い。日本メーカー。 |
おすすめの無停電電源装置(UPS)
ワット数別で、おすすめできる商品をいくつか紹介します。
300W台
普通の仕事などで利用するPCならこれだけで十分補えます。
525W台
仕事で使う以外に、ゲーミングパソコンも利用したいと考えている人にオススメのワット数です。だいたいの消費W数が300くらいなら、これくらいの容量で十分だと思います。
720W台
かなり容量に余裕の欲しい人向けですね。ハイエンドグラボ・CPUを搭載したゲーミングPCを接続・モニターも複数接続して、同時にPSなどのゲーム機器も接続して配信しているなら、必要になってくるかもしれません。
CyberPower Backup CR CPJ1200/720Wをレビュー
購入したのは、CyberPowerの「CPJ1200」。720W対応と高W対応で、ラインインタラクティブ方式の無停電電源装置です。モニター3枚・PC本体・スイッチを接続しています。
良いところ
電源を入れている状態で、ほぼ音がしない
電源タップの数も豊富
大容量でゲーミングPCでも安心
2万円台で買えるコスパの良さ
専用ソフトも見やすい
サイズもコンパクト
悪いところ
重量がそれなりにあるので、床に跡が付く
モニター表記が英語なので、説明書見ないと分からない
付属品
説明書類が3つ・PCと接続するUSBケーブル・電源の先の返還アダプターが付いています。
縦置き・横置き対応
左側を下にした横置きはしてもいいと説明書にも書いてありました。右側を下にすると、熱がこもるのでダメみたいですね。横向きで置けるんだったら、置き方のバリエーション増えるから使いやすい。
正面のコントロールはシンプル
三角のマークを押すと、順番に電力消費量やバッテリー残量などが表示されます。説明書見なくても、だいたいマークとかで、こういう意味かなっていうのは分かると思います。
専用ソフト
から専用ソフトを無料でダウンロードして使用することができます。現代のバッテリー残量や、消費電力。今、停電したら何分間動作可能かも表示されています。
細かい設定も可能で、計画的に何時になったらシャットダウンするなどのスケジュールを組む機能も搭載されていました。シンプルですが見やすいので、結構使いやすいと思います。
まとめ
今回は、PCの停電対策に最適な無停電電源装置(UPS)について紹介しました。急な停電やブレーカー落ちからPCを守るためにも、対策できることはしておくと安心かなと思います。
今回、CyberPowerの商品を購入する時に、かなり色々調べた情報なので、それがみなさんの役にたてばうれしく思います。