FireCuda520は性能が上がり、コスパも良くなりました。新しいFireCuda520リフレッシュのレビューをしていますので、ぜひご覧ください。
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コスパが高いM.2 SSD!Seagate FireCuda 520 リフレッシュをレビューで徹底解説
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Seagateから販売されている耐久性の高さが売りのPCIe Gen4対応の高速NVMe SSD「FireCuda 520」をレビューします。
最大5000/4400MB秒の読取り/書込みに対応した商品を検証してみました。
ポイント
- Gen4の圧倒的な転送速度
- 耐久性が他社と比較してもかなり優秀
- 3年間のデータ復旧サービスが安心
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M.2 SSDの寿命は?チェックポイントは3つ【自分で調べる方法も】
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この記事はFireCuda 520を提供していただき作成しております。
自作PCパーツカテゴリー | |||
CPU | グラフィックボード | マザーボード | メモリ |
M.2SSD | SSD |
Seagate FireCuda 520のスペック
FireCudaは、SEAGATEがゲーマー向けに販売しているストレージです。今回、レビューする商品のスペックはこちら。
項目 | スペック |
製品名 | FireCuda 520 ZP1000GM30002 |
読み込み | 5000MB/s |
書き込み | 4400MB/s |
容量 | 1TB |
インターフェイス | PCIe Gen4 ×4、NVMe 1.3 |
フォームファクタ | M.2 2280-D2 |
TBW | 1800TB |
MTBF | 180万時間 |
平均消費電力 | 5.6W |
重量 | 8.5g |
保証 | 5年 |
他の容量 | 500GB・2TBあり |
Seagate FireCuda 520を開封
パッケージと一緒に入っている同根物を紹介します。
パッケージはシンプル
パッケージは普通の紙箱に入っています。外箱には一切日本語は記載されていませんでした。
中を開けるとプラスチックのケースが入っていて、説明書類が2枚。かなりシンプルです。
この説明書には、日本語のページがしっかりあります。どっちも公式のサポートページを見てくださいねという流れになってました。
本体のみなのでヒートシンクは必須
NVMe SSD本体のみが梱包されています。
重さは公式によると8.5gほどになるみたいですね。
搭載する場所は、通常のM.2 SSDを搭載する場所と同じ。
ヒートシンクが付属していないので、マザーボードの種類によっては、別途購入が必要な可能性もあります。
無料のSSDチェックソフト
いろいろできる無料ソフトなんですが、日本語対応していないのがデメリットですね。
でも、パッと見るだけでSSDの現在の状態を把握するのには使えますし、簡単にダウンロードできるので、興味のあるかたは公式サイトからダウンロードして使ってみるといいと思います。
SEAGATE公式サイト
Seagate FireCuda 520の性能チェック
発表当初はGen4対応の構成も限られていましたが、PC構成の自由度も増えてきたので導入ハードルはかなり下がってます。
チェックに使用するPC構成
- CPU:Ryzen5 3600
- CPUクーラー:Noctua NH-D15S Chromax
- マザーボード:MSI MPG B550 GAMING PLUS
- メモリ:DDR4-3200 8GB×4
- グラボ:GTX1660SUPER
- 電源:750W
CPUは第3世代Ryzen。Gen4対応の500番台チップセットの中でもかなりコスパがよく入手しやすい、MSIのMPG B550 GAMING PLUSを使った構成にしてみました。
マザーボードは最新BIOSにアップデート済みだったので、これからGen4対応の構成にしたいと考えている人にもおすすめできます。
Crystal Disk Mark 7
SSDのベンチマークとして有名な「Crystal Disk Mark」を使用して、転送速度を数値で検証していきます。SSDのレビュー記事なので、いろんな容量での読み書き速度をチェックしてみました。
商品のスペック
- 読み込み:5000
- 書き込み:4400
簡単に説明すると、1,2列目は連続したデータの読み書き(シーケンシャル)速度を表す数値です。ここは上記スペックに近い数値になります。
3段目と4段目がランダムにデータの読み書きをした場合の数値。実際にPCを使う場合はランダムが多いので、この数値が参考になります。
結果 | 転送容量 | 数値:読み込み/書き込み |
64MB |
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1GB |
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4GB |
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16GB |
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32GB |
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シーケンシャル速度は、16GBだけ何回やっても読み込み4000MB行かなかったのが謎ですね。読み書きする容量が大きくなると速度も落ちていくものなんですが、Seagate FireCuda 520は、容量の大小にかかわらず安定した性能を発揮していると思います。
さらにすごいのが、ランダム読み書き速度です。マルチランダムアクセスの読み込みが2000MB以上をキープ。シングルの書き込みが全数値で200以上出てるのは、Gen4ならではの数値です。
ちなみにGen3対応のNVMeだとこんな感じです。
これでもSATASSDと比較するとかなりの速さだったんですが、今は比べ物にならないくらい早くなりましたね。
使用時の温度
PCを起動してベンチマークを回しながら、6時間程使い続けたあとのアイドリング時の温度は、46°ほど。
マザーボード付属のヒートシンクでも十分冷やせています。
ゲームの読み込み速度!Gen3 vs Gen4
Gen3対応のM.2SSDを搭載しているPCと、同じゲームの読み込み速度を比較すると差が出るのか試してみました。
比較対象のPCスペック
- CPU:Ryzen5 1600
- グラボ:GTX1660Ti
- メモリ:16GB
- ストレージ:XPG SX8200 Pro Gen3 3500/1200MB
FF14のロード時間の差
FF14から人の多いリムサロミンサへテレポしたときのロード時間の差を比較してみました。
PC | 秒数 |
FireCuda 520 Gen4 | 5.88秒 |
XPG SX8200 Pro Gen3 | 10.50秒 |
チェックした時間は夜22時~5回チェックした平均値が上の数値。ネット回線は全く同じ環境です。
明らかにGen4のほうが早い。移動中のロードが早いのは最高に快適です。
モンスターハンターワールドのロード時間の差
クエスト出発時の画面暗転から明るくなるまで。クエスト離脱時のセーブ・拠点へ戻るまで。の2つを計測してみました。
種類 | 出発~到着までのタイム | 帰還までのタイム |
FireCuda 520 Gen4 | 4.9秒 | 2.97秒 |
XPG SX8200 Pro Gen3 | 5.97秒 | 4.53秒 |
モンスターハンターワールドでも確実な差が出ました。元々6秒近くかかっていた出発が約5秒。帰還は、5秒かかっていたのが3秒ほどに短縮です。
無料でデータ復旧してくれる「Rescue」サービスがすごい!
PCを使っていて一番困るのがデータが飛んでしまうことですが、Seagate FireCuda 520は、購入者にサービスとしてデータ復旧サービスを3年間無償で提供してくれます。
パッケージ内にもサービスが受けられる説明書が同梱されていました。対象商品は、3年間のうち1回に限り、無償でデータ復旧サービスを受けることができます。
と不安もあると思いますが、調べてみたところ完全に無料で復旧サービスを提供してくれるようです。
サービス内容
- 事前登録は不要
- 送料も完全無料
- サービス復旧中に同じ商品を届けてくれる(返却不要)
- 復旧されたデータは外付けHDDに入って届く(返却不要)
- 復旧したデータは暗号化されて届く
- 自分のミスで削除・上書きしたデータもOK
- 衝撃を与えて壊したもOK
- 水に濡らして破損したストレージもOK
- 停電が原因で壊れたもOK
3年間に1回という制限がついてはいるものの、データ復旧サービス「Rescue」がついていて2万円程で購入できるのは、かなりコスパがいいと思う。
他のGen4対応M.2 SSDとスペック比較
商品の種類がかなり増えてきているんですが、基準をそろえるために容量1TBの他メーカー品と比較してみました。
商品名 | Seagate FireCuda 520(本製品) | WD_Black SN850 | CFD PG3VND CSSD-M2B1TPG3VND | サムスン 980 PRO MZ-V8P1T0B/IT |
商品詳細リンク | 詳しくはコチラ | 詳しくはコチラ | 詳しくはコチラ | 詳しくはコチラ |
読み書き | 5000/4400MB | 7000/5300MB | 4950/4400MB | 7000/5000MB |
容量 | 1TB | 1TB | 1TB | 1TB |
TBW | 1800 | 600 | 1800 | 600 |
MTBF | 180万時間 | 非公表 | 非公表 | 150万時間 |
保障期間 | 5年 | 5年 | 5年 | 5年 |
価格 | 20,186円 | 25,980円 | 17,980円 | 25,232円 |
※価格は21年3月時点の価格です。
TBWとは?
TBWとは、SSDの推定寿命を表す数値で、600TBWと書かれていれば「600TB書き込んだら、だいたい寿命ですよ。」という意味になります。
MTBFとは?
MTBFとは、平均故障間隔を表す時間です。だいたい、どれくらい使いつづけると故障する可能性があるのかの参考にできますが、公表してくれているメーカーが少ないのが残念ですね。
転送速度を比較するとWDとサムスンが強いですが、耐久性で比較するとFireCuda 520はかなり優秀だと思います。
TBW(書き込み可能最大容量)は、1TBの商品で1800TB。MTBF(平均故障時間)を比較すると、サムスンの150万時間より30万時間も長い180万時間。年に換算すると200年以上なので生きてるうちに達成するのは不可能な時間ですね。
まとめ:長く使えてリスクにも対応したければこれ!
今回はSEAGATEから販売されているゲーミング向けのGen4対応M.2SSD「FireCuda 520」をレビューしてきました。いろいろ検証してみた結果感じたのは以下のポイントです。
- 耐久性は他と比較してもかなり優秀(最高3600TBW・180万時間もあるMTBF)
- 3年間のうち1度はデータ復旧サービスが無料で使える
- ランダムアクセスの数値も高く安定
- Gen3と比較すると確実にロード時間も短縮された
- 転送速度を重視するならWD・サムスンが早い
- SEAGATEのSSDチェックツール日本語非対応
- コスパは普通
何度も買い替えるようなパーツではないこと、大切なデータを自分のミスで消してしまうリスクヘッジにもなることを考えるなら、耐久性が高くて無料のデータ復旧サービスが使えるFireCuda 520が最適だと思います。